私たちの歩みは、日本の土木史に刻まれる1970年代の巨大プロジェクト「青函トンネル」から始まりました。ひび割れから噴き出す湧水(海水)に対し、当時の常識であった高圧注入が通用しない現場。それを目の当たりにした創業者・小林直彦の「圧をかけない」という逆転の発想こそが、後に日本初の低圧注入工法を確立させる原点となりました。
以来半世紀、私たちは「コンクリート構造物の寿命を延ばす」という一念で、全国の橋梁、トンネル、公共建築物の維持保全に携わってまいりました。建設省(現国土交通省)との共同研究を経て確立された注入器「ミクロカプセル」は、行政機関をはじめ、多くの建設会社から高い評価と信頼を得ています。
現在、日本の社会資本は急速な老朽化に直面しています。国土交通省の調べによると2040年には道路橋の約75%が建設後50年以上を経過すると予測される中、インフラの長寿命化は国家的な急務です。しかし、現場を支える技術者の不足や、従来資材による環境負荷、施工者の安全確保といった課題も山積しています。
「今、私たちにできる最善の答えは何か」
その問いから生まれたのが、最新技術「ミクロカプセルGP工法(NETIS登録番号:KT-230319-A)」です。従来の有機注入材に代わり、産業副産物を活用した無機注入材「ジオポリマーGP-396」を採用しました。CO2排出量を削減し、湿潤面や低気温下でも確実に施工できるこの技術は、環境保護と高い施工品質を両立させる次世代の補修技術です。さらに、工期短縮による人件費の抑制や、器具の再利用を可能にした高い経済性も備え、臭気や引火性のない安全な環境で建物の寿命を劇的に延ばすことで、持続可能な社会の実現に貢献しています。
今後は国内のみならず海外市場も視野に入れ、日本の誇る長寿命化技術を世界各地へ届けていくことに挑戦いたします。
最後に、40年以上にわたり弊社の技術と共に歩んでくださっている全国のお客様へ、心より感謝を申し上げます。「ミクロカプセル」の開発から今日に至るまで、変わらぬ信頼を寄せ続けてくださっている皆様との絆こそが、私たちの何よりの誇りであり、挑戦を続けるための揺るぎない原動力です。
大切なインフラを、100年先まで健やかに。株式会社ミクロカプセルは、確かな技術と「環境への想い」で、これからも皆様と共に未来への歩みを進めてまいります。