「工法の概要」と「従来工法との比較」

COMPARISON

工法の概要

低圧注入工法の施工風景

当社の低圧注入工法は、バネの復元力を利用して加圧する自動式低圧注入工法であり、コンクリートに発生した微細なひび割れに対して、低粘度の補修材料(エポキシ樹脂または無機系注入材)を低圧で注入し、ひび割れ内部の充填および一体化を図る補修工法である。

自動式低圧注入工法の基本原則は、0.4N/mm² 以下の低圧で注入を行い、専用注入器具内に補修材料が残存した加圧状態のまま硬化させることである。

当社が使用する注入器具の最大吐出圧の平均値は 0.06±0.02N/mm² であり、安定した低圧注入を可能としている。

本工法は、建設省(当時)の総合技術開発プロジェクト「建築物の耐久性向上技術の開発」および官民連帯共同研究「外装材の補修・改修技術開発」等において対象工法とされている。

また、以下の仕様書にも採用されている。

公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)
保全工事共通仕様書

従来、低圧注入工法ではエポキシ樹脂が主な注入材として使用されてきたが、環境負荷低減および作業環境の改善を目的として、ジオポリマー系無機注入材を用いた補修工法を開発した。

これにより、2023年にミクロカプセルGP工法を発表し、国土交通省の【NETIS KT-230319-A(新技術情報提供システム)】に登録された。

従来工法との比較

グリスポンプ等を用いた高圧注入では、圧力が高いため注入時間は短縮されるが、ひび割れ内部の充填性の観点から必ずしも適切とはいえない。

実際のひび割れ内部は複雑な形状を有しており、アクリル板のような平滑な空間ではない。高圧注入を行った場合、内部の空気が圧縮されることにより空隙が残存し、十分な充填が得られない可能性がある。

また、シール工法や表面被覆のみを行う補修方法では、表面の処理にとどまり、ひび割れ内部が未処理の状態で残るため、将来的にひび割れ幅の拡大や新たなひび割れ発生の要因となる可能性がある。

このため、コンクリート構造物の耐久性を確保するためには、ひび割れ幅が小さい段階で、低粘度の補修材を低圧で長時間かけて注入し、ひび割れ内部に確実に充填させることが重要である。

従来工法では、作業員が注入完了まで継続して作業を行う必要があったが、自動式低圧注入工法では、ひび割れ部に注入器具を設置することで、バネの復元力により自動的に注入が行われる。

そのため、

  • 少人数による施工が可能
  • 広範囲の施工に対応可能
  • 施工者による品質差が生じにくい

という特長を有している。

従来工法との比較 施工風景

注入工法による充填性の比較

高い圧力で注入した場合の充填性
低圧で注入した場合の充填性
表面だけをシールした場合の充填性

内部まで確実に充填することが、長期的な補修効果に繋がります